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2019.07.22
プレイバック「くぎ打ち」 [ 長谷川 洋 ]

わくわくオープンスクールで、私が担当したのが「図工の時間」の「ビー玉迷路」づくりです。ご家庭では滅多にできない「くぎ打ち」体験に、親子で取り組んでもらいたいとの思いから実施しました。


材料を配り終えてすぐに「この板の上にビー玉を乗せて、両手で持ってみましょう」と声をかけました。するとあちこちから、ビー玉が床に落ちる音が。


「ビー玉が落ちないようにするには、どうしたらよいのでしょうか」「板を平らに持つといいと思います」「なにか、壁のようなものがあれば…」。子どもたちから、活発な発言がありました。


「みんなの目の前に、ヒントがあります」「あっ、釘を打てばいいんだ」。単に「くぎ打ち」を体験させるのではなく、「なんのために」くぎ打ちをするのかに、気づかせてからのスタートです。


保護者の方が、ベンチの先に釘を挟み、園児のみなさんが、金づちで打ちます。正確に釘の頭を打つことと同様、釘をきちんと押さえておくことの大切さも、感じていただけたかと思います。


オマケとして、金属についての勉強もしました。今回使用した釘の材質は、真鍮(しんちゅう)です。真鍮は銅と亜鉛の合金。なので磁石にはくっつきません。オマケの磁石を配って「釘にくっつくかな」と呼びかけると「くっつきません」。「じゃあ、金づちの頭や、ペンチにくっつくかな」「くっつきました!」。


金属にも、磁石にくっつく金属(鉄)と、くっつかない金属(非鉄金属)があることを体験してもらいました。「このボールにはくっつきません」「それは、アルミ!」。


どうして鉄は磁石にくっつくかご存知ですか?私もよく知らなかったのですが、鉄は原子レベルでは永久磁石なのだそうです。でも磁極の向きがバラバラで、全体としては磁石の働きをしない。ところが磁石を近づけると、バラバラだった磁極が一斉に同じ方向を向き、鉄全体が磁石になるのだそうです。なので、磁石にくっついたクリップ(=磁石)に、さらにクリップがくっつくという現象が起こるのです。

※詳しくは、日本磁気学会のWebページへ


ちなみに金管バンドをブラスバンドといったりしますが、そのブラス(brass)は真鍮のこと。つまり、ブラスバンドとは真鍮楽団。

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