緊急事態宣言が出される前のことですが、「房州低名山」で知られる「鋸山(のこぎりやま)」に家族4人で登ってきました。
JR内房線「浜金谷」駅前の駐車場に車を停めて出発。海抜4.9メートルからのスタートです。浜金谷駅は、千葉県の最西端に位置する駅だそうです。では最東端の駅は?
鋸山登山マップの分岐点Aに到着。今回は車力道(しゃりきみち)を行くので、階段は登らず、左の舗装された坂を上ります。
分岐Bに到着。ここまでは、全く登山の雰囲気はありませんが、ここから山に入っていく感じです。
今では復旧(復興)した登山道(「沢コース」は通行禁止)ですが、2019年9月に房総を直撃した台風15号の爪痕が、あちこちに残っていました。市原市のゴルフ練習場の鉄柱が倒壊した事故で記憶に新しい台風です。
「車力道」は、かつて鋸山頂上部付近から切り出した石(=房州石)を運搬した道です。木製の荷車を使って運搬する、その役を女性が担っていたというから驚きです。
こんな所もあります。
足元は、こんな感じの石畳が続きます。
あちこちに解説パネルが設置されていて、さながら屋外博物館のようです。鋸山のある場所は、地殻変動で大きく波打った地形の沈んだところ(向斜)にありましたが、固い地層だったため、周りが浸食され、鋭い尾根として残ったものだそうです。(参考記事/千葉県立中央博物館 房総の山のフィールド・ミュージアム「高宕山—硬岩のピーク」)
石切跡地の迫力に圧倒されます。
鋸山山腹にある日本寺(にほんじ)の百尺観音(1966年完成)。日本寺に入るには拝観料が必要です。
日本寺からの東京湾の眺め。
簡単な食事を済ませてから、日本寺大仏へ。
日本寺を出て山頂を目指します。分岐点Fに至る急な階段を昇ります。滑り止め付の軍手があると便利です。
東京湾を望む展望台。狭いのですが、人気スポットです。
展望台から山頂への道は、アップダウンが激しく、娘たちにはきつかったようでした。
標高329.5メートル。山頂は、とても地味です。
山頂からは、来た道を引き返しました。帰路、なぜか娘たちは元気を取り戻しました。やがて分岐点Bに到着。
分岐点Aに到着。もうすっかりゴールした気分です。
出発点の浜金谷駅前に到着。奥に見えるのが駐車場(1日1,000円)です。手前の釣具店で支払を済ませています。
車で移動して、保田漁協直営食堂「ばんや」で、早めの夕食をとりました。これは「かま焼き」と定食セット。
今回、登山が楽しめたのは、登山道を復旧(復興)してくださったボランティアの皆様のお陰です。感謝申し上げます。
次回は、分岐点Aから階段を昇る「関東ふれあいの道」を通り、日本寺には寄らず、山頂から保田駅方面に抜けるルートを画策中です。娘たちが参加してくれるのか不安ですが。
※保田駅近くには、廃校となった小学校が道の駅として生まれ変わった「道の駅 保田小学校」があり、昔懐かしい給食メニューをいただけます。(現在の営業時刻は9:00~17:00)
※現在、本校元校長が会長を務める「日本山岳文化学会」の一会員として、山の魅力を不定期でお伝えします。