昨年参加のSさんに「先生だけずるーい」といわれそうですが、「2019学校新聞まめ記者講習会」に単身参加してきました。諸般の事情により、本校からは児童の希望参加をとりやめにした、3泊4日の講習会です。今年は8/7~10に行われました。
まめ記者講習会では、様々な私立小学校から集まった4~6年の児童と各校の先生が、手書きの新聞づくりに取り組みます。今回は児童112名、教員24名の計136名が、筑波地域を舞台に、新聞書きに汗を流しました。
車窓から見た筑波山(877m)
そうそうたる指導者の面々。児童5人につき教師1名という手厚い体制です。
初日、JAXA筑波宇宙センター展示館「スペースドーム」で熱心にメモを取る「まめ記者」たち。児童の視線の先にあるのは…。
陸域観測技術衛星2号「だいち2号」紹介パネルでした。
そしてこれが、その1/3模型。
なんとこの「だいち2号」は、数10km~数100kmの範囲を1度に計測し、衛星から地表までの数cmの変化を捉えられるスグレものです。2015年の箱根大涌谷の観測では12cmの隆起を観測したとのことでした。
最近、無人航空機ドローンによる撮影が普及していますが、無人の人工衛星は宇宙のドローンといえるかもしれません。空気がなく無重力で、放射線(宇宙線)の飛び交う宇宙での有人飛行は、相当なリスクを伴います。リスク少なく観測できる無人の人工衛星は、今後かなり期待できる技術だと思いました。
JAXA広報部の方から、宇宙や宇宙開発のお話をうかがいました。
JAXA見学中は、4名もの職員の方が「まめ記者」たちの質問に答えてくれました。
2日目のコースに分かれての取材では、国土地理院が設置する「地図と測量の科学館」取材に同行。国土地理院職員の方から、地図に関する説明を受けました。
科学館の床には巨大な日本地図が。3Dメガネをつけて歩くと、山脈が浮き出て見えます。
3Dメガネを左右逆にかけると、海の深さを感じることができます。フィリピン海プレートが、ユーラシアプレートの下に深~くもぐりこむプレート境界が南海トラフですが、その北端部(駿河トラフ)が、陸上では日本一標高の高い富士山に連なる様子を実感できて興味深かったです。
屋外には地球の丸さを実感できる20万分の1「日本列島球体模型」が。地球って、こんなに丸かったんだ!
測量用航空機「くにかぜ」の展示。夏休み特別企画として公開中。現役の機体は、8月7日の浅間山の小規模噴火の後にも、測量に飛んだそうです。(ちょうどこの日)
この科学館、オススメです。しかも無料。地味にスゴイ!とは、この館のことかもしれません。
隣りには国土地理院の建物が。1979年に目黒区から今のつくば市に移転してきたそうです。
3日目は「まめ記者」全員が筑波山地域ジオパーク推進協議会の前事務局長から「ジオパーク」についての話を聞きました。
ジオパークとは、環境の「保全・教育・観光」を柱とした、地域づくりの仕組み。環境保全だけでなく、持続可能な開発をも目指しているところが、保護を目的とした世界遺産とは異なる点です。あのSDGs(持続可能な開発目標)とも関わりがあるそうです。
その後、地質の調査のナショナルセンター、産総研地質調査総合センター(GSJ)の公開施設「地質標本館」へ。 国内最大級の地球科学専門のミュージアムです。ここでも大勢の職員の方が、「まめ記者」たちを出迎えてくれました。
日本列島の立体地質図。プロジェクションマッピングで様々な情報が投影されます。我が房総丘陵もハッキリと映っています。
研究員の方が説明してくれたので、地質や鉱物に関する、深~い話が聞けました。
こんな魅力的な館があったなんて、知りませんでした。かなりオススメです。近くにあったら、毎週行ってるかもしれません。しかも無料。
これ…私の手づくりの、最優秀賞楯。4日目の表彰式で、7人のみなさんに授与されました。
これ…宿泊先である筑波山ホテル青木屋の食事。豪勢でした。
見晴らしの良い露天風呂も最高!でした。筑波山って温泉が出るんですね。
つれていけなかった聖徳の子のみなさんには申し訳ございませんが、今回も、人生が変わるほどの刺激的な講習会でした。いやぁ、「まめ記者」って本当にいいもんですね~。