2008年の学習指導要領改訂で、2012年から中学校で男女ともに武道の授業が必修(第3学年は選択)となりました。当時、空手クラブを担当していた私は「小学校も武道必修になれば」と思った記憶があります。
↓空手クラブ(2005年)
武道必修化の背景は、2006年に改正された教育基本法にあります。その中の「伝統と文化」を尊重する態度を養うという内容が、武道の必修化につながりました。
その2006年の聖徳祭の舞台で、空手クラブの子どもたちと私が「形(かた)」を発表するという機会に恵まれました。当時のクラブの子たちの熱意に押されて実現させたものです。劇の幕間(まくあい)の緞帳(どんちょう)が下りている間に、ステージ手前から緞帳までの限られた場所(前舞台)を使った発表です。
そんな細長く狭い場所でできる形があるのか?…あるんです。「鉄騎(てっき)」(別名:ナイハンチ)初段という形です。普通、空手の形は前後左右、さらに斜めに動いたりしますが、鉄騎初段は横にしか動きません。
<参考>鉄騎初段(YouTube)※私の動画ではありません。
鉄騎初段のポイントは、足払いのように足を動かす「波返し」。この時、上体はそのままの姿勢を保ちます。言い換えるならば「一本足になりながら二本足で立っている状態をつくる」。修練を積めば、上体を崩さず真横へ滑るように移動できるようになるそうです。(以前、駅の階段でぶつかりそうになった時、瞬時にそのコツを使ってかわしたことがあります)
鉄騎初段の動画はYouTubeにたくさんアップロードされてますので、家の廊下などで練習してみてはいかがでしょうか。ただし自宅ではあまり強く踏み込まないように。(現在、空手クラブはありません)