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2019.05.06
研究ノート/絵の読み方 [ 長谷川 洋 ]

「絵の見方が分からない」…そんな悩みをお持ちの方、いらっしゃいませんか。かくいう私も、経験的に絵を見ているだけで、はっきりした理論を元に見ている訳ではありません。直感的に「好き」「嫌い」は分かるけれども、それが正しい見方という保証はまったくないのです。


理論的に正しい「絵の見方」はないものだろうか。そんな思いを胸に、昨日の平尾山とは打って変わって、都内の「国語」の学習会に参加してきました。


↓読解する手がかりの一つの「比較」について、絵本を用いて説明する講師の先生


そして今日のテーマの一つは「順序」。文章を読むとき、順序を意識することで、より深い読みができるというものです。


たとえば「おおきなかぶ」。おじいさん→おばあさん→孫娘→いぬ→ねこ→ねずみ、の順序に登場しますが、これが逆だったらどうでしょう。ねずみ→ねこ→いぬ→孫娘→おばあさん→おじいさん。非力なねずみが大きな役割を果たすという面白みが、全く感じられなくなってしまいます。


ところで絵を読み解く手立ての一つに「VTS」(=Visual Thinking Strategies)があります。進行役の先生が、絵を見せながら「この作品の中で、どんな出来事が起きているでしょうか?」と子どもたちに問いかけます。すると子どもたちは思い思いに、自分の考えを述べていく、という対話型の鑑賞法です。


この「どんな出来事が…」という問いがよくできているのです。「何が描かれていますか?」では、描かれているものを、羅列的に発表するだけになってしまいます。「どんな出来事が…」と問うことで、絵の中に描かれているものを「比較」し、自分なりに「順序」を考え、「出来事」を想像することにつながるのです。


参加している国語の学習会が提唱する理論が、絵画鑑賞にも役立つことを発見した一日でした。文芸作品を読むかのように、「出来事」を想像しながら絵を「読む」のです。


絵画を前にした時、「この作品の中で、どんな出来事が起きているか?」を想像しながら、絵を「読んで」みてください。

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