19日の朝日新聞夕刊で映画「信虎(のぶとら)」が上映中と知り、NHK大河ドラマ「風林火山」(2007年)以来の武田家ファンとして「絶対観なくては!」と、映画「信虎」(主演/寺田農)を観てきました。
武田信玄公生誕500年記念映画とはいえ、よくぞ制作してくれたと思います。「信玄」ではなく、その父の「信虎」が主役なのです。大河ドラマ「風林火山」では、仲代達也演じる「悪いイメージ」の信虎でしたが、映画「信虎」では、ただひたすら武田家の存続を願う一途な老人として描かれていました。映画では武田家滅亡の過程が詳しく描かれています。
信玄公が亡くなった後、もし信虎が国主に返り咲いていたら・・・と想像するのも一興です。甲斐を追放されたために、諸国を渡り歩き、世の中の情勢に詳しくなった信虎。信玄のあとを継いだ勝頼との面会シーンで、自身の考えを述べる場面がありますが、その考え通りに動いていたら・・・歴史は変わっていたかもしれません。NHK大河ドラマ「麒麟がくる」(2020年-2021年)の時代とも重なるので、明智光秀と信虎の関係にも興味がわきました。二人とも将軍足利義昭に仕えていたのですから。
また興味深いのは、五代将軍徳川綱吉の側用人(そばようにん)として仕えた柳澤吉保(やなぎさわ・よしやす)が物語の語り手になるところです。柳澤吉保も信虎同様、あまりイメージの良くない人物です。武田家滅亡から100年以上たったときになぜ?それは映画を観てのお楽しみ。「これまでのイメージを払拭してやろう」という映画制作側の意気込みが感じられます。
戦闘シーンが生々しいためか、12歳未満の方は保護者の助言・指導が必要な「PG12」指定です。
「武田二十四将」「武田四天王」についてもっと知りたいと思いました。
※劇場版「鬼滅の刃」無限列車編も「PG12」指定でした。