校長 三須吉隆
先日、倒れた「秋楡の樹」を運び出す作業に立ち会いました。名残惜しく寂しさで一杯の心で作業を見守っていた時……見つけたのです!地面に残る太い太い根元のふちに芽吹いた小さな「若芽」を。
それはそれは美しく瑞々しい緑でした。感動しました。
直ぐに作業の変更を決めました。地面に残る根元と地中の根は掘り返さず、このまま残すと。
生命の力強さを実感した瞬間でした。
新しい「木登りの樹」は、後日この根の隣に植樹いたします。そして、「秋楡の樹」の新たな成長も見守り続けてまいります。
このように樹木の切り株や根元から新たに生えてくる若芽のことを「蘖」(ひこばえ)と言うそうです。太い幹に対して、若芽を孫に見立てての言葉だそうです。素敵な響きの言葉です。